日々の雑感


by さむちゃん
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

わが母の記

先月中央図書館に頼んでおいた本が、見つかったという電話をもらったので借りてきた。本来なら映画を見る前に読みたかったのだが、書庫を捜しまわっていたのか今日連絡をもらった。
井上靖著「わが母の記」である。単行本ではなく、井上靖自伝的小説集全5巻の第5巻「月の光」の中に入っている。「わが母の記」は「花の下」「月の光」「雪の面」の3つの作品からなっている。今「花の下」を読み終わったところだが、微に入り細に入り母親の惚けた様子を描写してあり、映画で樹木希林が演じたそのままである。

井上靖は母親の面倒は二人の妹に任せて、彼の方はもっぱら母親を客観的に観察分析している。感心するほどだ。幼少時に、親弟妹と引き離されて祖母の家に預けられたというトラウマを持つ靖少年は、なぜ母親が自分を祖母の家に預けたのか知りたいと思う。映画では、惚けた母親が靖少年の幼少時の作文をすらすらと言って見せるので涙を誘う。実際、「わが母の記」には書かれていないようである。

小説からの映画化の場合、小説を先に読むほうが絶対いいと思う。今回図書館の事情で映画を見終わってから、しかもずいぶん時間が経過してから本が手元に届いたので仕方なく読んでいるが、映画との違いを捜すだけの読み方になってしまいちょっと味気ない。
[PR]
by attainmentofall8 | 2012-05-26 23:26 | 読書