日々の雑感


by さむちゃん
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蔵書

「きょうはどうぞご自由にご覧ください。リビングと縁側の突き当りにもありますので…」
ある会で知り合いになった女性から、亡き夫の蔵書を見に来てよかったらお貸ししますよ、と言われて出かけてきた。高校の英語の先生を定年まで勤め上げられて、昨年秋に85歳でお亡くなりになったご主人である。僕が英語の教師だと知って蔵書の話をしてくださったのである。

長年英語の先生をやってこられただけに英語関連の蔵書の豊富さには舌を巻いた。外国文学全集から英語関係の専門辞書が棚を埋め尽くしている。昔買いたいと思って高すぎて結局買えなかった大修館書店の「英語語法事典」もある。英語の百科事典も全巻そろえてある。

「主人が生前これはいい本だと言っていたんですよ」
安岡正篤(1898~1983)著の人間学講話集である。すぐに「お借りしてよろしいですか」と言って5冊お借りすることにした。戦後の日本の政治家・首相の隠れた指導者、メンターと言われた人である。玉音放送の原稿を手直しした人物としても知られている。

専門書の隣の本棚には、文庫本や単行本がぎっしり詰まっている。読みたい本ばかりだ。「縮み思考の日本人」の原書をみつけた。”Smaller is Better” Japan’s Mastery of the Miniature O-Young Lee これも一冊借りることにした。

「主人が定年後自宅で私塾をしているときに使っていたプリント類です」と言って、手作りの英語問題集をいただいた。「ご存命中にお会いしたかったです」「そうですね…。主人も喜んで一日でも話をしていたでしょう」有り難いお言葉である。

仏壇に手を合わせ感謝の気持ちを申し上げて辞去した。帰宅してさっそく本を広げてみた。傍線やメモのような書き込み、隅折れなどの箇所がある。直接語りかけられているような錯覚になる。来月の16日が祥月命日だそうだ。その時までには読み終わって再度訪問したい。有り難いご縁をいただき感謝の念でいっぱいの一日であった。
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by attainmentofall8 | 2011-09-14 23:58 | 読書