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日々の雑感


by さむちゃん
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平均寿命世界一

厚労省の発表によると、2009年度の日本人の平均寿命は、女性は86.44歳で世界一、男性は79.59歳で世界5位だそうだ。

男性は1位がカタール81.0歳、2位香港79.8歳、3位アイスランド79,7歳、4位スイス79.7歳に続く堂々の5位である。カタールやアイスランドは人口がそれぞれ76万人、29万人。香港、スイスは688万人、739万人。日本に比べて圧倒的に少ない人口であるうえに、カタールや香港は富裕層が多く高度な医療受けられることを考えれば日本は男女とも実質世界一と考えてもいいのではないだろうか。

戦後すぐの1947年の平均寿命は女性54歳、男性50.1歳だからまさしく「人生50年」であったわけだ。それが年々右肩上がりに伸びてきて1975年には女性76.9歳、男性71.7歳で男女とも70台を突破している。

日本はなぜこんな長寿国になったのだろうか?という疑問が生じる。厚労省によれば「主に心疾患や肺炎で死亡する割合が下がっているのが平均寿命の延びにつながっている」と分析している。
しかしもちろんそれだけでなく他の要因もあると思う。まず僕が思いつく要因としては次のようなものを挙げたい。平均して温暖な気候、季節感がはっきりしているのでメリハリのある生活が送れる、清潔感を重んじる、健康に対する意識が高い、健康にいい食品が豊富、横並び意識から長寿者の真似をできる、など。

全国津々浦々にいろいろな泉質の温泉があり、風光明媚な景色を眺めながらゴルフも楽しめる。寿司、そばに代表されるような長寿食が豊富である。花鳥風月を愛で国民の1割以上が詩人、俳人、歌人であるといえば外国人はまず驚く。何でも極めたがる職人気質の国民性のゆえに、食べ物に関しては洋物でも日本にいながら最高のものが食べられる。日本人でよかったとつくづく思える時である。

深沢七郎の「楢山節考」に、かつての日本には家族の食い扶ちを減らすために姥捨てという慣習があったということが書かれている。70歳を過ぎたら楢山まいりといって姥捨て山に連れて行かれそこで野垂れ死にするのである。知恵なのか美徳なのかこの日本でのことである。

「散りぬべき時知りてこそ世の中の花も花なれ人も人なれ」という歌があるかと思えば、「50、60は花ならつぼみ、70、80は働き盛り、90になって迎えがきたら、100まで待てと追い返す」という戯れ歌もある。僕は個人的には寝たきりで長生きしたいとは思わない。

生産的なことができなくなったらコロリと行きたいと思うPPK(ピンピンコロリ)は、現代版の楢山まいり願望かもしれない。
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by attainmentofall8 | 2010-07-27 22:20 | 雑感 | Comments(0)