人生二毛作
2010年 04月 10日
外山滋比古著「人生二毛作のすすめ」を読んだ。
外山氏は英文学者でたいへん博学な方だ。「日本語の論理」以来のファンで数々の著書を読ませてもらっている。関東大震災の年1923年生まれだから現在87歳の高齢である。
毎朝4時半に起きて、定期を使って電車でわざわざ遠出して散歩するそうだ。そしてたっぷり散歩して戻るのは八時過ぎ。食事を自分で作り食べ終わると図書館へ。一時頃いったん戻り昼食を作り済ませるとまた図書館へ。五時ころ帰宅していろいろ雑事を済ませたあと、七時ころに夕食を作り食後片づけなどして九時には就寝という規則正しい生活を送っているそうだ。87歳でかくしゃくとしているだけでなく創造的な仕事をしている秘訣がこの日課を聞いただけでわかるような気がする。
氏のいう人生二毛作とは、定年後の新しい人生を充実させて生きるということにとどまらず、人生に複数の仕事を経験するとか、仕事と趣味の時間を使い分けて充実させていくという広い意味だ。年齢を重ねても気力にみなぎる人生を送るにはどうしたらいいか。そのために若いときからどんな心構えをもって生きればいいのか。このようなことを念頭に書かれた本である。
ひとつ強く印象に残ったところが、たいへん逆説的だがよけいな読書はしないことという説である。外山氏にして言える言葉ではあるが、人が考えたことの結果を知らず知らずなぞるだけという危険性をはらんでいると指摘する。自分で考えるということの勧めでもあると考えたい。僕としてはまだまだ読書に頼って人生の指針・知恵を得るという面が大きい。
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クージャム
at 2010-04-11 09:41
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最近、本を読んでいません。人生二毛作を読んだ気がしました。これからも、読書の感想書いてくださいね(笑)。
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attainmentofall8 at 2010-04-11 21:21
最近の本は特にタイトルで決まるという感じですね、クージャムさん。僕もタイトルがまず飛び込んできて本屋で立ち読みしました。(笑)
by attainmentofall8
| 2010-04-10 12:47
| 健康
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Comments(2)