七五三
2010年 04月 07日
受験業界に七五三という表現がある。
高校生の七割、中学生の五割、小学生の三割が学校で教わる内容を理解できていないという意味である。昨今の小中高生はゆとり教育の犠牲者で学力が低下していると言われている。全体が低下しているというより二極分化しているといったほうが正確かもしれない。優秀な生徒はますます好条件に恵まれて優秀になっていく一方で、約七割が授業内容を未消化のままどんどん先に進まれておちこぼれ状態になっていくという現実がある。
昔と比べて塾や予備校の数が格段に増え身近な存在になってきて、親の教育投資と本人のやる気とがかみ合いさえすればどんどん優秀になっていく。地獄の沙汰も金次第の伝でいけば「秀才は金次第」といえるだろう。
高校生の七割が授業内容を理解できていない現状には学校側に責任の大半があるように思う。生徒募集にも影響する大学受験合格実績・進学実績を上げるために、高校が生徒の理解度を無視して教材を大量に垂れ流したり、暗記のみにポイントを置いた教え方になっているからである。中堅高校など特にひどい。進学校として有名な高校の教材ややり方を生徒のレベルも考えないでただやらせているだけというところが多いのである。
私立にしろ公立にしろ、「塾・予備校に行かなくてもきちんと自前で育てますよ」と宣言しているところが無いとは言わないまでもほとんど無いのが日本の教育界の特殊性かもしれない。塾・予備校業界にとっては願ったり叶ったりだが・・・・。親にとっては正規の学校プラス塾・予備校でかなりの負担になるからたいへんである。しかしながら、教育は株や預貯金よりはるかに確実なリターンが見込める。それゆえに教育投資とも言われるが、子供のモーティベーションがうまく合致した場合に限られるところが重要である。
by attainmentofall8
| 2010-04-07 21:49
| 雑感
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