日々の雑感


by さむちゃん
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カテゴリ:災害・原発( 28 )

甲突川の源流

平成5年に鹿児島市や姶良町などを襲った集中豪雨、いわゆる8・1水害、8・6水害はまだ記憶に新しい。鹿児島市中心部を流れる甲突川が増水し、江戸時代に架けられた甲突川の五つの石橋のうち新上橋と武之橋が流失した。死者71名、負傷者142名、全壊半壊家屋数千棟、床上床下浸水数万世帯という大きな被害を与えた水害である。
いつもの夏場の甲突川は、川底にちょろちょろと水が流れるような普通の川である。ところがいったん豪雨で水量が増すと濁流が鉄砲水のようにあふれ出て川沿いの市街地に浸水被害をもたらす。その源流は八重山山系の甲突池と言われる。鹿児島市郡山町八重山中腹に位置する小さな池であるが、八重山の豊富な水が甲突川に入ると甚大な被害を及ぼすのである。
きょうは鹿児島で川柳の勉強会に行った帰りにちょっと立ち寄ってみた。何の変哲もない池である。もちろん、支流から流れ込む水量もあるのでこの池から流れ込む水がすべてではないが、源流をこの目で見る事ができて感慨深い気持ちになった。
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by attainmentofall8 | 2012-08-29 16:19 | 災害・原発

原発立地と明治維新

内田樹元神戸女学院大学教授のブログに、原発とその立地を江戸末期から明治維新時の歴史的考察から論じた面白い箇所を見つけたので抜粋して考えてみたい。

以下抜粋
僕は高橋源一郎さんと3か月に一度会って、『Sight』という雑誌のために政治的話題にだけ限定した対談をしています。前回の対談の時は原発の話だったのですが、そのときに「原発と戊辰戦争」という話題が出ました。
幕末の戦争で、ご承知のように、東北の諸藩は庄内藩、会津藩を救うために奥羽越列藩同盟を結んで官軍に抵抗しました。この戦いで一番悲惨な目に遭ったのは、会津藩でした。藩主松平容保が京都守護職の任に当たっていた折りに新撰組を使って討幕派を弾圧したとされたためです。会津藩はその後斗南藩なり、極寒不毛の地であった下北半島に移されました。実高40万石から7千石に落魄した斗南藩での生活の悲惨さについては柴五郎の伝記に詳しく書かれています。そしてその斗南藩のあった場所に、今は原子燃料サイクル施設のある六ヶ所村があります。
福島県と下北半島に原子力関連施設があることと東北諸藩に対する明治政府の弾圧の間に何の関係もないと僕には思えません。
数えてみたのですが、日本には今54基の原発があります。東北と北海道に19基、福井と新潟に23基です。つまり、42基の原発が「佐幕」側にある。浜岡は駿府なのでもちろん徳川です。薩長土肥には2基だけ。佐賀県の玄海と、鹿児島の川内です。薩摩は西南戦争で中央政府に弓を引きましたし、佐賀は江藤新平の佐賀の乱がありましたから、そのペナルティでしょうか。長州には上関原発が計画中ですが、現役の原発は存在しません。
もちろん、原発が中央政府に刃向かった「賊軍」エリアに選択的に設置されたというような話をしているわけではありません。そうではなくて、中央政府に刃向かった地域は、どこもそのあとインフラの整備が遅れたということです。それくらいの傾斜配分は当然あったはずですし、あっても仕方がない。
以上抜粋

ユニークな見立てではあるが、原発立地自治体に住む住民からすれば穿ちすぎ、ピント外れと言わざるを得ない。薩摩が西南戦争で中央政府に弓を引いたから、そのペナルティーから原発が立地された(一応否定してあるが)ともとれるし、要は刃向ったがゆえにインフラ整備が遅れていたところに甘い話が降ってわいたのに飛びついたということだ。

視点として抜け落ちているのが、全国で10ある電力会社のテリトリーを考慮していない点である。自分のテリトリー内に原発を造っていないのは東京電力と関西電力である。また原発を持っていないのは沖縄電力だけである。原発立地が決まった経緯において、国から潜在意識化であろうとペナルティー的な立地選択があったと考えるのには無理がある。各電力会社が自分のテリトリー内に造ることを前提にラフな好適地を複数選んで選出議員の従順度と住民の懐柔度をはかりにかけたというのが真実に近いのではなかろうか。

原発立地に候補として名乗りをあげれば莫大な補助金がもらえるということで、複数の自治体が名乗りを上げたのは事実である。しかしながら首長の独り相撲で終わったり、住民の抵抗にあって潰えたり、選出代議士の反対でぽしゃったところが多い。最終的に立地適地として決まった自治体は、極端に他県の自治体と比べインフラ整備が遅れていたということではなく、莫大な補助金や漁業補償費、農業補償費のまえにあえなく屈したといえる。政治的な工作が功を奏したと考えるべきだろう。
福島第一原発事故以降明らかになる各電力会社の、裏工作やでたらめさをみれば、立地を決める際にも同じようなさまざまな工作をしたのだろうと考えるのが自然だ。
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by attainmentofall8 | 2012-04-10 23:43 | 災害・原発

治山治水

治山治水という言葉がある。昔ならば山の神を鎮め、水神様を鎮めることが治山治水につながったのだろうが、今は国や自治体の予算さえつけば土木建設業者が建設機械を持ち込んでたちどころに地形を変えるような工事をしてくれる。

集中豪雨になると、必ずどこかの山が崩れたという話を聞く。植林で雨水を吸収しきれなくなって地盤が緩み崩れ落ちたり、一気に土石流になって流れたりする。こちらは山をぬって道路が走っているせいか、山肌がコンクリートの吹付になっているところをよく目にする。青々とした山々のなかにいきなりコンクリートの山肌がみえると興をそがれた思いをする。

治山をする側からしたら簡単で安上がりだろうが、もっと美観に配慮したやり方ができないものかと日頃から思っていた。先日空港への道すがら見かけた土留の工事は手間ひまと予算はかかりそうだがホッとするような感情をおぼえた。シラスの山が崩れてきたのだろう。急斜面の山肌を段々にして芝生か何かで緑地化している。強度的には大丈夫かな…と心配だが景観的にはいい。

段々状に土留をしたあとに吸水率の高い木を植林する方法もある。伐採した後のはげ山状態の山にもすぐに植林できるようにならないものか。所詮しろうと考えだが、
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もっといい方法があるかもしれない。
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by attainmentofall8 | 2011-08-27 23:47 | 災害・原発
東京電力から「お詫びとお知らせ」というハガキが来た。

東北地方太平洋沖地震やその余震などによる停電、および平成23年3月14日から実施させていただいた計画停電により停電した地域のお客様を対象に、電気料金を割引いたします。お客様は、停電時点でご利用いただいていた電気の契約をご解約されていますので、割引金額につきましてはお客様にご指定いただいた金融機関口座にご返却させていただきます。つきましては所要事項を記入してご返送期日までに当社にお送りいただきますようお願いいたします。

ざっと以上のような内容のハガキである。引っ越しする4月15日までは東京電力を使っていたので、今は鹿児島にいるとはいえ対象になったのだろう。幸いにも郵便物の転送で手元に届いた。

ご丁寧にも、すでに東電は利用していない者にまでこんな経費をかけてご迷惑をかけたお詫びに振り込んでくれるという。正確な振込金額はわからないが、30A契約で基本料金は819円であるため、一日あたりの割引額は約32円になるそうだ。100円になるかどうかくらいの金額であろう。むしろ振込手数料のほうが多いくらいの金額だろう。

どういう経緯でこんなことを実施することになったかわからないが、金額の多寡にかかわらず引っ越してもう東電の顧客ではないものにまで、返金するのは無駄なことではないだろうか。こんなことをするくらいなら、被災者への義捐金に回してほしいというのが正直な気持ちだ。大企業である東電から見れば大した額ではないとしても、億単位の経費をかけていると思われる。

将来電気料金の値上げでこの度の原発事故の補償補てんに充てる話も出ている中で、このように元顧客を追っかけてまで返金する話は、国民の不満を和らげ慰撫懐柔する意図がみえみえである。もっと有効に使ってもらった方がいい。

本来ならば東電はこの事故で倒産してしかるべき会社である。電力供給という社会的な責務の大変大きい公的な企業であるとともに、原発事故の被災者への補償を全うさせるために国が支えてかろうじて持ちこたえている企業である。そのあたりを自覚すればこのような返金は全くの無駄であるし、もっと有効な利用法がありそうなものをと考える。

東電は未だパニック障害に陥っているとしか思えない。
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by attainmentofall8 | 2011-08-02 23:59 | 災害・原発

台風

ここのところブログが疎かになっていた。台風も近づいているし身をかがめてじっとしているような心境になっていたのかもしれない。

気象学者の倉島厚さんは鹿児島を台風銀座と名付けたがまさにそうだと思う。今年は台風の当たり年だそうだ。マリアナ諸島や南シナ海で発生した熱帯低気圧が北上してまず通過するのは九州でも鹿児島が確率的には一番高い。鹿児島地方気象台長も務めた倉島氏の実感からのネーミングであろう。

台風の備えをしなければと考えながらも、具体的に対策も思いつかず結局何もしなかった。でも庭の植木が防風林代わりになって被害らしい被害もなくホッとした。鬱蒼とした木を切り倒そうかと身内に相談した際に、台風対策になるから軽く枝を剪定するぐらいにしておけというアドバイスに従っていてよかった。

最近植えたばかりの花や野菜の苗がやられないか心配だったが何とか持ちこたえたみたいだ。ツルものはしっかりと支柱やネットに絡みついて無事だった。サツマイモもツルが地面を張っているので全く問題ない。やはり鹿児島という気候風土にぴったりの作物ということだろう。

南日本新聞の記事によれば、薩英戦争(1863年7月)時、薩摩軍は台風に助けられて最強のイギリス軍を撃退できたそうだ。猛暑の中に慈雨を降らせてくれる台風、外敵を撃退してくれる台風様様と言いたいところだが、やはり被害の方が甚大である。甘く見ていると屋根は飛ばされるし死人は出るし、河川は氾濫し洪水被害をもたらす。

今年はあといくつ台風がくるのかわからないが当たり年というからには9月までには一桁でおさまらないだろう。懼れず侮らずでいくしかない。
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by attainmentofall8 | 2011-07-19 23:58 | 災害・原発

九電のやらせメール

九州電力のやらせメール問題は社長の辞任問題まで発展している。玄海原発の2,3号機の再稼働に向けて佐賀県民に説明会を行った際に、再稼働への賛成メールを送るようにと九電幹部が九電社員や子会社に指示したとされる事件である。九電本社原子力発電本部の課長の指示だといわれていたがどうやら部長、さらには社長の指示があった疑いが強い。

九電が社員の雇用安定、電力供給の安定などから苦渋の指示をしたのだろうと、百歩譲って推察してもやはり感覚がずれているといわざるを得ない。東電の福島原発事故は対岸の火事、他人事であって、よそとは違うという驕りがあるのだろう。今回の原発事故で世界中から日本の原発村の非常識さやいかがわしさが注目されているさなかに、さらに恥の上塗りをしたようなものである。

電力会社の圧力で早期再稼働に政府も揺れて、海江田経済産業大臣が安全宣言を出した矢先に、菅首相は独断でストレステスト(耐性検査)を行うまでは安全は確認できないと述べた。閣内不一致でどうしようもないドタバタのレイムダック状態である。

海江田大臣は業界の意見をくみ、菅首相は、ある意味世界(特にアメリカ)からの圧力を受けての発言ととらえていいと思う。実際電力会社と雇用関係がない国民のごく普通の感覚からいえば、あれだけの甚大な事故の後なのだから、まずは原発事故の全容を解明してそのうえで安全をいろいろな形で担保し世界に安全宣言をするくらいの意気込みでなければならない。再稼働など言える筋合いのものではないはずだ。

それがこの東日本大震災に対して世界中からいただいた多くの義捐金に対する返礼になるだろう。こんどの原発事故を人類の共通の教訓にしなければ、近隣国で原発事故が起きたときに被害をうけ一番慌てふためくのは日本だろうから、電力会社は真剣に憂えて姑息なことはしてほしくない。
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by attainmentofall8 | 2011-07-08 23:20 | 災害・原発

川内原発その2

南日本新聞の報道によれば、13日の薩摩川内市議会全員協議会と原子力安全・保安院との質疑が低調であったそうだ。保安院の専門的な応答に二の矢が継げず苦戦、さらには佐賀県議会でのような鋭い質問もでなかったというような趣旨の記事が出ている。

原発自治体の市議会がこんな調子ではちょっと情けない感じがする。しかしながら保安院の方も鋭い質問ができないように防衛線を張って、専門的で分かりにくい説明をするところが小憎らしい。

川内市議会では議長が、串木野市議会では市長が、最後にそれぞれ「国による説明会の開催を要請」「市民に納得してもらうために公開の説明会を要請」と記事にあるところから、保安院の説明はよっぽど難しかったものと推察する。

一市民としては、保安院の猫だましのような説明に幻惑されないで鋭い質問で言質を取るようなことをしてもらいたかった。

例えば、一号炉など営業運転を開始してからすでに27年経っている。耐用年数がきたら廃炉にする予定があるかぐらいは訊いてよかったのではないか。実際、原子炉の耐用年数は、40年ほどをめどにしているようだが、決まっているわけではないようだ。福島第一原発の一号炉は40年経過したかなり古い設計的にも欠陥のある炉と言われていた。経年劣化による脆弱性が人災を招いた側面が指摘されている。

福島原発事故以後、何ら新たな地震や津波に対する強化策をしないで、再開することに科学者として良心の呵責を感じないのかと訊いてみても良かった。そこまで科学万能を信奉するのか、確率論を信じることの愚かさを知るべきだと。

こんな寓話がある。道端で亀を売っている男がいる。「鶴は千年、亀は万年と言います。この元気な亀をペットとして飼ってみたらどうでしょう」と言葉巧みに道行く人に高価な亀を売りつけようとしている。ある人が一匹買い求めた。家に持って帰り水槽に入れておいたが翌日には死んでいた。金を取り戻そうとして、その亀を売りつけた男のところに持っていく。ところが「その亀はきのうがちょうど千年目だったんですよ」と言われてしまう。

結局、例えば巨大地震は千年に一回だと言っても正確な記録があるわけではないので、起きた時が千年目なのである。だから千年に一回の大地震や大津波に備えるというのは理不尽なことではない。

こんどの福島原発事故も想定外と言っているが、869年の貞観大地震(震度8.3以上と推定されている)は昔から知られていたのに、設計上の効率から備えをしていなかっただけなのである。北薩の一の宮、新田神社を祀るように、川内原発も安全策の上に安全策を施した原発にしてほしい。そういうプランを出したうえで、再開論議も俎上に上るだろう。
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by attainmentofall8 | 2011-06-15 21:40 | 災害・原発

川内原発

原発自治体に住んでみて改めて九州電力の影響力の大きさに驚嘆する。もともと川内は京セラ、中越パルプ、九電でもっている自治体だが、原発ができてからの雇用創出や地域経済に与える影響力から見たら九電が圧倒的である。

実際3号炉の新設を既定路線としてビジネスホテルやマンションなどがどんどん建設されていたという経緯がある。ところが福島の原発事故で大誤算が起こった。最近老舗の旅館がつぶれた。盛況を当て込んでいた飲み屋街も肩透かしを食らった状態である。

親戚や友人関係で九電の下請け会社に勤めているのが多くいて下手に原発反対など言えない。それはあたかも大阪でアンチ阪神を声高に叫ぶようなものだ。これだけ市が潤い整備されたのも九電様様なのである。そういうことを踏まえてあえて意見を述べてみたい。

電力供給の4割を原発に依存する九州電力にとって、現在玄海原発4基と川内原発2基のうち3基が定期点検で停止した状態で、早期再開を希望して各自治体に保安院のスタッフを説明行脚させているのもうなずける。

ただ保安院の説明では「福島級の津波が来ても安全性は確保されている」という説明で終始して新たな厳しい耐震・津波対策を提案して講ずる考えはないようである。その根拠は、国の地震調査委員会の調査で、「今後30年以内に震度6強の地震が発生する確率が川内原発周辺は2.3%と小さく、大地震や津波を引き起こすプレート境界がないので現在の知見で安全性は担保されている」ということである。

考え方によっては、2.3%も震度6強の地震が起こる確率があるのである。福島であっても事故の前は、強い地震や津波は全く想定していなかったのに、実際起こったのである。

停止炉の再開をやみくもに願って政治的な駆け引きや裏取引をして出費するくらいなら、全国の電力会社に先駆けて独自の地域住民が納得・安心するような安全策を提示して、これでどうでしょうかというくらいの慎重さが欲しいと思う。福島の事故以来、原発推進派の中にも将来的に原発廃止が多数を占めるようになり、原発反対派の中では可能な限り速やかに廃止という意見が大勢を占める状況では、従来の子供だましのような「安全・安全」だけでは住民は絶対納得しないと心得るべきだろう。

全国の電力会社が、電気料金の値上げ、夏場の節電要請などちらつかせながら、原発必要の意見に沿わせようとする意図を持っていることは明らかである。大阪府の橋本知事が、関電の節電要請に「根拠が不明なので協力しない」と明言したのは正論と思う。

もし川内原発が福島のような事故を起したら、農業・畜産県である鹿児島は壊滅的な打撃を受けるだけでなく近隣県あるいは九州全域が共倒れになってしまうと考えるべきだろう。

僕はこれだけ地域経済を活性化し雇用をもたらし貢献している原発を即廃止など言うつもりはない。ただ、安易に再開を叫ぶだけでなく全国にさきがけあるいは世界に原発超新安全基準を提示するくらいの意気込みで対応してほしいと願う。そのうえで電力料金の値上げになってもいたし方ないと思う。世界一の「明るい」社会を満喫している国民のコストだと思うからである。
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by attainmentofall8 | 2011-06-14 22:42 | 災害・原発

日本のさが

今朝、友人からのメールで外国から贈られてきた放射線線量計が成田の税関で留め置かれているようだということを知った。さっそくネットで調べてみると先日の参議院の厚生労働委員会でそれが話題になったようだ。それによれば、米・英・仏・加・露・韓・フィンランドなどから贈られた約5万台の線量計のうち約2万台が、成田の倉庫に留め置かれたままだという。厚生省や保安院の役人がしどろもどろになって質問をかわそうとするがどうやら事実のようだ。

日本の役人も情報操作のためにここまで姑息なことをするのかと呆れてしまう。なぜ大至急配布しないのかと不思議に思うのだが、恐らくは公表される量と違ったらウソがばれるし、関東などでパニックが起こったら大変ということで倉庫にしまいこんでいるのだろう。本来ならば贈ってくれた各国に、どこどこに配布して使われていますとお礼の報告をすべきだろうに…。日本の慮りも地に落ちたものだと侮られ、国民をだまし続ける政府や省庁に外国は驚いているだろう。

今朝の毎日新聞の朝刊に、原子力安全・保安院の「・」点は何の意味があるのかと分析したコラムが出ていた。元々この部署は2001年の省庁改編でできたものらしく、本来は原子力と産業の安全・保安の院ということらしい。原子力の安全だけでなく他の産業分野の安全保安も監視している役所だという。名前からは原子力だけの安全のお目付け役のような響きがあるが全く違って、原子力推進の旗ふりをする役所だ。内閣府の原子力安全委員会も一応原子力の安全に関して提言を行うらしいが、経産省の原子力安全・保安院の追認機関に成り下がっているという。

西日本新聞の記事によれば、数年前IAEA(国際原子力機関)が日本の原子力産業における責任部署の不明確さを指摘して改善を勧告していたらしい。上記の原子力安全・保安院の例のごとく名前のあいまいさだけでなく責任逃れができる仕組みにもなっている。もちろんそんな勧告など歯牙にもかけていなかったのが今回の福島原発事故後のドタバタにつながっているのだろう。

原発事故が原発自治体どころか一国全体の問題、世界の問題であることが今回の福島原発事故で明らかになったのだから、すべてをさらして今後の危機管理に生かさなければならないことは言うまでもない。外国人だけで構成された調査機関を受け入れて(現在IAEAがすでに入っているが)あらいざらい白日の下にさらすべきだ。そしてアメリカが代表となって日本に改善を強く促すようなことをやらないと、日本人だけでは何も変わらない。世界の今後の原子力発電の発展のためにも、今回の原発事故を活かせるようにきちんと包み隠さず調べた報告書にしてほしいものだ。外圧によらなければ変われない日本という国の性を悲しく思う。
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by attainmentofall8 | 2011-05-26 20:02 | 災害・原発

風評被害

放射能の影響が風や雨で拡散しているという報道がある。野菜や魚介類の出荷制限がなされて、福島県をはじめ茨城、栃木、千葉県の一部地域の農漁業者は打撃をうけているという。これまで電力供給県として原子力発電所の負担を強いられてきた福島県だから、今こそ福島県産の農産品魚介類を買い求めるべきである。それが東京電力の大消費地に住む者の義務であるとさえ考える。

風評被害に半分同情しながらも、不安が完全に払しょくされる科学的データが示されるまでは正直大きな動きにはならないだろう。

海外の諸国が自国の世界地図を広げたとき、日本という国は見落としてしまうとよく言われる。それくらい小さい国であってみれば、福島も東京も九州、北海道も一緒にみなされるのも無理はない。海外の方が過剰と思えるくらいに放射能汚染に対して反応している理由だろう。アラブ首長国連邦など日本からの全生鮮食品を輸入停止にしたそうだ。

東南アジアをはじめとした海外の日本食レストランは、客足が激減して閉鎖の危機に瀕しているそうだ。ところがタイのあるレストランはある奇策にでたそうだ。日本からの新鮮な輸入品の安全性をお客に示すために、目の前で放射線計測機を使って線量を測定しているという。

日本国内でも簡易放射線探知機や放射線計測機などを常備して、当面安全性をその場で示すしか不安感をもつ消費者を安心させることはできないだろう。「直ちに影響はない」は長期的には影響ありということだからである。

O-157のカイワレ大根、狂牛病のときの牛肉、いずれも政治家がテレビカメラの前で食べて見せるパーフォーマンスをおこなった。今回も菅総理大臣自ら福島県の農家の畑にでも行って、「直ちに影響はないので皆さん食べてください」と言いながら野菜サラダを食べて見せるのである。それくらいのことをしないと風評被害は収まらないのではないか。
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by attainmentofall8 | 2011-04-11 08:14 | 災害・原発