日々の雑感


by さむちゃん
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雁ヶ腹摺山

現代短歌新聞の8月5日号、吉村睦人氏の添削コーナーコラムに大変興味深い話がある。

ある歌会で「尾根いくつ越えし向うに見えてゐる雁が腹摺り山を越え来ぬ」という歌に対して、下句を「雁が腹摺り尾根を越ゆるが」と直されたという。すると作者が、「雁が腹摺り」は山の名前です、と言ったそうだ。

ポイントは、「がんがはらすりやま」は山の名前だということである。雁が腹を摺るように山を越えて来たととってしまうのが、一般的だろう。このような固有名詞には「」括弧を付けるといいいとアドバイスしている。

ちなみにこの「雁ヶ腹摺山」は、山梨県大月市にあり、標高1874m。大菩薩嶺から続く小金沢連峰の支脈にある山のひとつだという。
誰がつけたか知れないがずいぶん情趣に富んだ山の名前である。雁が渡る遠景があたかも腹を尾根に摺りつけるように見えたのだろう。

括弧を付けなくてはならないようなものは、例えば花を例にとると・・・薔薇なら「伊豆の踊子」、紫陽花「墨田の花火」、チューリップ「紅獅子」、朝顔「団十郎」なんていうのもある。

川の名前である「坂東太郎」「筑紫二郎「四国三郎」も知っている人は知っているだろうが、知らないと、歌に詠まれた場合には全く歯が立たないことになる。
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by attainmentofall8 | 2016-08-03 19:52 | 俳句/短歌/川柳