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日々の雑感


by さむちゃん
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Mothers are made母親とはホルモンで作られるもの!

今年も受験の季節になってきた。AO入試が各大学で試みられるようになって年々早くなっている感じがする。以前は年が明けセンター試験が始まってから入試シーズンの幕開けだった。今は夏頃からオープンキャンパスと称して受験生の囲い込みが進んでいるようだ。

今月末に入試の先陣を切って防衛医科大学の入試がある。
2007年度の問題に「母親とは作られるもの」という興味深い文章がある。その中からポイントになるセンテンスをいくつか見てみよう。

Mothers are made, not born. Virtually all female mammals, from rats to monkeys to humans,
undergo fundamental behavioral changes during pregnancy and motherhood. What was once a
largely self-directed organism devoted to its own needs and survival becomes one focused
on the care and well-being of its offspring.
母親とは生まれつきその特質を有しているのではなく、作られるものである。ネズミからサルや人に至るまでほぼ全ての哺乳動物のメスは、妊娠中や子育て期間中に基本的な行動面での変化を経験する。かつては自分自身の欲求や生存のことだけを考えていた自己指向型と言っていいような生物が、子供の世話と健康に専念する生物になるのである。

New research indicates that the dramatic hormonal fluctuations that occur during pregnancy, birth and lactation may remodel the female brain, increasing the size of neurons in some
regions and producing structural changes in others.
最新の研究によれば、妊娠・出産・授乳期に起こるホルモンの劇的な変動がメスの脳を変化させ、ある部位のニューロンを大きくしたりまたある部位の構造的な変化をもたらしたりするということがわかっている。

In fact, some researchers have suggested that the development of maternal behavior was one of the main drivers for the evolution of the mammalian brain.
実際、研究者の中には、母親としての行動の発達が哺乳類の脳の進化を主に推し進めてきた力の一つであるのではという者もいる。


最近ほとんど毎日のように報道される悲惨な事件を聞くにつけ、ホルモンバランスが崩れてきているのも一因に間違いないだろうと思う。これが偏食によるのか食品中の有害物質によるものかはわからないが、我々は静かに小さな発火物を少しずつ蓄積していっているのではないかと考えるのは杞憂だろうか。
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by attainmentofall8 | 2010-10-09 19:50 | 科学英語 | Comments(0)