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日々の雑感


by さむちゃん
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小沢氏出馬表明

小沢一郎前幹事長が、九月の民主党代表選に立候補することを表明した。

今月7日に習志野で行われた講演で橋本五郎氏は、「小沢氏はよもや出ることはないだろうし、出てほしくない」という厳しいコメントをされたのを思いだす。
政界ではよく不可解なことが起こるが、逆に岡目八目で素人の一般市民のほうの見立てが全然見当外れではないだろうと思うのでちょっと書いてみたい。

権力の源泉が何かと考えるとき、田中角栄・金丸信の直系である小沢一郎にすれば金だろう。幹事長当時、すべてを一手に掌握していたのが菅総理の誕生で全部なくなってしまったのである。そして、枝野幹事長と小宮山洋子党財務委員長に金庫を押さえられ蚊帳の外に追いやられてしまったということである。菅首相は小沢も鳩山も政治と金の問題でしばらくは浮上してこないだろうと高をくくっていた節がある。

小沢氏は出馬の大義名分を、菅首相が挙党体制のための要職起用に慎重な姿勢を示したからという。約150人のグループを率いる小沢氏の処遇のまずさにあったことはまちがいないだろう。沢菅内閣と言われようが実力者の小沢氏を幹事長職に戻してでも党内融和を図ったほうがよかったのではないか。

昔、田中角栄が全盛をきわめている頃、中曽根康弘首相は田中曽根内閣と揶揄されながらも、田中氏の力をうまく使い5年に及ぶ長期政権を維持したのである。当時金権政治の権化みたいな田中氏に対して世論やマスコミは猛烈な批判を繰り広げていた中で見事な人心掌握術だった。

翻って菅首相は就任時に中曽根氏に意見を求めて挨拶に行ったと伝えられているが、中曽根氏ほどの手練手管、権謀術数はなさそうだ。権力闘争の場である政治で清廉潔白だけではつとまらないというのは、火を見るより明らかなのに。数か月で首相の首を挿げ替えられても困るのは国民の側だ。

代表選で菅氏がOUT-OZAWA(小沢氏を凌ぐ)でどのような巻き返しと手腕を見せるか注目だ。

米英仏などをみていると大統領や首相は、司馬遼太郎風に言えば、天が時代の風を感じて送り込んだ使命を持った人物という感じがするが、日本の場合は自己保身とたまたま権力闘争に勝利した人物が妖怪のごとき風体で登場する印象を持つのは僕の偏見だろうか。

疲弊しきった地方、国家の行く末をどうするという明確なビジョンを持った人物がさっそうと登場しないものか内心では期待しているのだが・・・・。百年河清を俟つと思われるかもしれないが、マスコミが作り上げるという側面もあるし、チームで考えればいいのではなかろうか。首相は神輿に乗っているだけで議員や官僚がうまく働いてくれる器ないし顔がある人物でもいいのである。

日本の場合、総理大臣は国家元首ではないというのがコロコロ変わってもさほど深刻に取り扱われない理由ではないか。でも天皇に政治をやってもらうわけにはいかない以上、少しは腰を据えてやれる総理大臣を決めるべきだ。そうでないと外交は全く機能しないだろう。
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by attainmentofall8 | 2010-08-26 23:34 | 政治/経済 | Comments(0)