日々の雑感


by さむちゃん
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藤原正彦氏の「日本国民に告ぐ」

文芸春秋7月号に、御茶の水女子大学名誉教授の藤原正彦氏の「日本国民に告ぐ」という論文が掲載されている。「国家の品格」で、母親、父親に次いでベストセラー作家になった人である。

今回の論文も批評する人によっては、右翼的な論調で憂国の士面をしているという理由で一顧だに価しないとみなすだろう。ただし、僕は八割がた氏の意見に賛同したい。残りの二割は、戦前をあまりに美化しすぎているという点と日本の戦後処理のあいまいさについて言及していない点である。

一般的に、日本のジャーナリズムが中道より左を基本スタンスにしているから、この手の論文は批判する人が多いだろう。そのほうがかっこいいという風潮もある。しかしながら「国家の品格」が100万部以上売れたことを考えると、最近日本人も自分の感情に忠実になってきたのでは思う。右傾化とはちがう意味において。

「日本国民に告ぐ」の主張のポイントは、「日本人が祖国への誇りを取り戻し、戦後アメリカのWGIP(War Guilt Information Program=戦争についての罪の意識を日本人に植えつける宣伝計画)で植えつけられた罪悪感を払拭すること、そして過去との断絶を回復すること」である。そのために次の三点を提起している。
Ⅰ。東京裁判の断固たる否定
Ⅱ。自主憲法制定
Ⅲ。自国防衛の軍事力を自前で持ち、アメリカと対等の同盟を結ぶ

日本の歴史をあまり知らない人は、なぜ裁判を否定するのかと憤るかも知れない。しかしながら、東京裁判は戦勝国側の論理で一方的に裁いた裁判でインド人のパール判事などは国際法上の立場から反対したという事実もある。
自主憲法についても、憲法9条にナーバスな人は断固反対となるだろうが、国家の生存が他国に委ねられている条文では独立国とはみなされないし、まして自衛隊に関しては子供だましみたいな解釈を採用しなければならなくなっている。

日本人の潜在能力の高さから考えたら、誇りと自信を取り戻しさえすればわが国の直面する問題のほとんどがほぐれていくと藤原氏は言う。
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by attainmentofall8 | 2010-06-19 01:00 | 読書